公認心理師 過去問
第6回(2023年)
問7 (午前 問7)
問題文
時間知覚について、正しいものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第6回(2023年) 問7(午前 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
時間知覚について、正しいものを1つ選べ。
- 恐怖感情を伴う体験では、時間は短く感じられやすい。
- 時間の経過に注意が向けられる頻度が高いほど、時間は短く感じられやすい。
- 小さな視覚刺激の呈示時間は、大きな刺激の呈示時間よりも長く感じられやすい。
- 同じ時間の長さでも、その間に起こる出来事の数が多いほど、時間は短く感じられやすい。
- 2つの刺激を続けて呈示するとき、空間距離が離れているほど、それらの間の時間は長く感じられやすい。
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この過去問の解説 (3件)
01
時間知覚とは、時計が示す時間の認知ではなく、人が時間の経過をどう感じるかという事を指します。その時に、どんな体験をして、どのように感じたのかによって、時間の流れが速く感じる事もあれば、遅く感じる事もあります。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
恐怖や不安、緊張など、不快な感情や消極的な感情がある場合には、時間が長く感じられやすいと言えます。
誤りです。
時間の経過を気にすれば気にするほど、時間は長く感じられやすいと言えます。
誤りです。
視覚や聴覚において、小さな刺激は大きな刺激よりも短く感じられやすいと言えます。
誤りです。
同じ時間の長さでも、その間に多くの出来事があると、時間は長く感じられやすいと言えます。
正答です。
2つの刺激が異なる位置に続けて呈示されると、空間の状態の影響を受けて、時間も長く感じられやすいと言われます。これは「カッパ効果」と呼ばれます。
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02
知覚認知に関する設問です。
間違いです。
恐怖感情を伴う体験は、時間は長く感じられやすいです。
間違いです。
時間の経過に意識が向けられほど、時間は長く感じられやすいです。
間違いです。大きな刺激の方が長く感じられやすいです。
間違いです。時間は長く感じられやすいです。
正解です。S効果(カッパ効果)といわれます。
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03
正解は「2つの刺激を続けて呈示するとき、空間距離が離れているほど、それらの間の時間は長く感じられやすい」です。時間知覚とは、その出来事や現象が持続していると感じる意識、またその時間の長短を実際にどのように感じているのか、といった内容のことを言います。
不適切です。「恐怖感情」が想起されると、時間の経過がより長く知覚されます。恐怖、危機を感じた状況では、生存本能が働き、体内での情報処理速度があがるため、時間の経過が遅く感じます。この現象をタキサイキア知覚(スローモーション知覚)と言います。
不適切です。時間の経過に注意が向けられる頻度が高いほど、時間は長く感じられます。時間の経過以外の要素(作業内容、環境など)に注意を向けた方が、時間の経過は早く感じられやすいです。
不適切です。刺激の感覚強度が強いほど、時間の経過は長く感じられます。そのため、「小さな視覚刺激の呈示時間」の方が「大きな刺激の呈示時間」よりも短く感じられやすいです。
不適切です。出来事の回数が多いほど、記憶に残る情報量が多くなることから、時間の経過は長く感じられることが多いです。
適切です。2つの刺激を続けて呈示する際には、同じ時間間隔であっても、空間的距離があいているほど、時間の経過は長く感じられやすいです(カッパ効果)。
時間知覚に関する設問です。
各種の条件(環境、刺激内容、刺激強度など)により、実際の時間経過と時間知覚に相違が生じることが各種の研究により理解されています。実際の体験と関連付けて、理解しておきましょう。
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