公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問9 (午前 問9)
問題文
生理的覚醒の度合いと快不快の程度の組み合わせによって、感情経験が規定されると仮定する理論として、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第8回(2025年) 問9(午前 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
生理的覚醒の度合いと快不快の程度の組み合わせによって、感情経験が規定されると仮定する理論として、最も適切なものを1つ選べ。
- 次元論
- 2要因理論
- 基本感情理論
- 認知的評価理論
- 社会的構成主義理論
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この過去問の解説 (2件)
01
情動に関する理論は一つに定まっているわけではなく、研究者によってさまざまな立場が提案されています。その中には、感情を「基本的な種類」として捉える理論もあれば、「快―不快」「覚醒―沈静」といった連続的な次元で整理する理論もあります。この問題は「次元論」に関する知識を問うものです。
正解です。次元論は情動の構造に関する代表的な説の一つです。
感情を「快―不快」「覚醒―沈静」といった連続的な次元で表し、両者の組み合わせによって多様な感情があるとされた理論です。
ラッセルの円環モデルがよく知られています。
誤りです。ハーズバーグが提唱し満足と不満足を引き起こす要因についての理論です。
誤りです。エクマンやイザードが提唱した理論で、喜び・怒り・悲しみ・恐怖・驚き・嫌悪など、生体に生得的備わっていると考えられた理論です。
誤りです。ラザルスらが提唱した理論で、出来事そのものではなく その出来事をどう評価するかが感情を決定すると考えられた理論です。
誤りです。感情は普遍的・生得的なものではなく、社会的・文化的な規範や相互作用の中で構成されるとする理論です。
情動の構造にはさまざまな理論が提案されています。
その中でも 次元論 は「快適度(快―不快)」と「活性度(覚醒の度合い)」という二次元で感情を整理できるとする考え方であり、代表的な枠組みとして広く受け入れられています。
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02
情動に関する設問です。
情動の構造に関する説は、必ずしも確定的な説がある訳ではなく、いくつかの説があり、議論がなされています。
正解です。次元論は情動の構造に関する説の1つです。
感情の構造には、特に快適度(快―不快)と活性度(エネルギーの度合い)の2つの次元があるとされています。
誤りです。2要因理論は、仕事における満足と不満足を引き起こす要因についての理論のことです。
誤りです。基本感情理論は、情動の構造に関する理論の1つですが、互いに別々で重なりのない、個別の基本的なカテゴリーとしての情動を見出そうとする理論のことを指します。
誤りです。認知的評価理論は、出来事が感情を引き起こすのではなく、個人が出来事をどのように認知的に評価するのかが重要であるとした理論のことを指します。
誤りです。社会構成主義とは、さまざまな事象の全ては、人々が社会的な相互作用を通じて形成したものだとする主義のことです。
多くの研究者が感情の次元をそれぞれの形で提案しましたが、それぞれ命名は異なるもののほぼ同一の内容を指していたことから、次元論は特に快適度(快―不快)と活性度(エネルギーの度合い)の2つの次元があるとされるようになりました。
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