公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問15 (午前 問15)
問題文
行動を生じさせる刺激、刺激によって生じる行動及び行動がもたらす結果という3つの要素の結び付きによって、行動が維持されるという捉え方に立ち、行動と結果との間の関係性を明らかにする方法として、最も適切なものを1つ選べ。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
公認心理師試験 第8回(2025年) 問15(午前 問15) (訂正依頼・報告はこちら)
行動を生じさせる刺激、刺激によって生じる行動及び行動がもたらす結果という3つの要素の結び付きによって、行動が維持されるという捉え方に立ち、行動と結果との間の関係性を明らかにする方法として、最も適切なものを1つ選べ。
- 機能分析
- シェイピング
- 行動リハーサル
- セルフ・モニタリング
- ケース・フォーミュレーション
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
応用行動分析に関する設問です。
正解です。機能分析では、先行する刺激に伴ってある行動が生じ、生じた行動は何らかの報酬(行動を持続させるような刺激)があるから持続すると考え、その随伴性を分析します。
誤りです。シェイピングとは、スモールステップ的・段階的に適応的な行動を形成する技法を指します。
スキナーによって提唱されました。
誤りです。行動リハーサルとは、不適応的な行動を消去し、適切な行動を獲得するために、実際の状況に応じた具体的な行動を疑似的にリハーサルすることによって学習を成立させる技法のことを指します。
誤りです。セルフ・モニタリングとは、自分自身の行動や、生理学・心理学的変化をモニタリングすることで、自己効力感の向上や、適応的な行動を持続につなげる技法を指します。
社会的学習理論やオペラント条件付けに基づく技法です。
誤りです。ケースフォーミュレーションは、介入全体の計画や見通し、見立てについての分析そのものを指します。
事例全体のケースフォーミュレーションの中に、「機能分析」が含まれます。
誤認されやすいため注意しましょう。
参考になった数5
この解説の修正を提案する
02
臨床心理学、行動心理学、学習心理学と幅広い知識を問われている問題です。
正解です。機能分析は、行動がなぜ起こり、なぜ維持されているのか、行動の前後関係から明らかにする方法です。機能分析の典型的な形式は ABCモデル と呼ばれます。
A(Antecedent:先行刺激)行動のきっかけとなる状況や刺激→B(Behavior:行動)実際に観察される行動→C(Consequence:結果)行動の直後にもたらされる結果となります。
誤りです。シェイピングは、スキナーによって提唱され目標となる行動をスモールステップに分けて教育、学習していく技法です。
誤りです。行動リハーサルは、ロールプレイを通して望ましい行動を練習する技法です。
誤りです。セルフ・モニタリングは、スナイダーによって提唱され、自分の行動や感情を記録・観察して自己理解・行動変容に役立てる技法です。認知行動療法の技法の一つにも取り入れられています。
誤りです。ケース・フォーミュレーションは、クライエントの問題や背景を把握して解決するためにどのように介入すればいいかを考え仮説の生成と検証を行うことです。生物・心理・社会モデルに基づいて多角的に理解していくことが重要です。
機能分析はA(Antecedent:先行刺激)行動のきっかけとなる状況や刺激→B(Behavior:行動)実際に観察される行動→C(Consequence:結果)行動の直後にもたらされる結果を理解しておきましょう。また、回答に出てきたケース・フォーミュレーションの問題の理解と仮説生成に用いるのが機能分析にあたるのであわせて覚えておくと良いです。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問14)へ
第8回(2025年) 問題一覧
次の問題(問16)へ