公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問75 (午前 問75)

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問題

公認心理師試験 第8回(2025年) 問75(午前 問75) (訂正依頼・報告はこちら)

74歳の女性A、夫と二人暮らし。Aの様子を心配した夫と共に医療機関を受診した。夫によると、Aはもともと料理上手で、以前は遊びに来た娘家族に手料理を振る舞うことを楽しみにしていた。しかし、半年前から調理に手間取るようになった。2週間前に娘家族が来たときは、目に見えて調理に手間取り、夕食の時間に間に合わせることができなかった。Aはそのことでひどく落ち込んでいた。医師がAに生活歴を尋ねると、おおむね語ることができたが、最近の出来事については詳細を覚えていなかった。
Aに生じている神経心理学的症状として、可能性が高いものを2つ選べ。
  • 喚語困難
  • 身体失認
  • 記銘力障害
  • 遂行機能障害
  • 社会的行動障害

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は「記銘力障害」「遂行機能障害」です。74歳の女性Aは、半年前から以前はできていたことがスムーズにできなくなり、また最近の出来事に関する記憶が難しくなっている、という症状が見られています。この2点に着目し、あてはまる選択肢を選ぶことが必要です。

選択肢1. 喚語困難

不適切です。「喚語困難かんごこんなん)」とは、言葉で何かを伝えたいのにも関わらず、言葉が出てこない症状のことを言います。失語症の中核的な症であり、言語訓練によるアプローチが求められます。

選択肢2. 身体失認

不適切です。「身体失認」とは、自分の体の一部が認識できず、どこにあるのかを含めて理解できなくなってしまう症状のことを言います。主に、高次脳機能障害の症状として見られます。

選択肢3. 記銘力障害

適切です。「記銘力障害」とは、新しく覚えた情報や出来事に関する記憶を覚えておくことが難しくなることを言います。脳の損傷、病気、知的障害、認知症、また心因的な要因など、原因は多岐に渡ります。

選択肢4. 遂行機能障害

適切です。「遂行機能障害」とは、物事に関して目的を設定し、それに向けて計画的に実行していくことが難しいことを言います。高次脳機能障害の症状として見られます。

選択肢5. 社会的行動障害

不適切です。「社会的行動障害」とは、自身の行動や感情をその場の状況に合わせてコントロールすることが難しくなることを言います。主に高次脳機能障害においてみられやすい症状です。

まとめ

神経心理学的症状は、高次脳機能障害、老化、様々な病気、心因的な背景など様々な要因によって生じ、その症状も多岐に渡ります。この設問で問われているような代表的な症状に関しては、具体的にどのような状態像のことを表しているのか、内容を理解しておきましょう。

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02

この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです。

様々な脳の病気の症状と実際の事象との適合ができるかを問われています。

では、問題を見てみましょう。

選択肢1. 喚語困難

間違いです。

脳の言語野の障害による症状の一つです。

話したいことを自分の意思通りに話すことができず、どもったり、物の名前が思い出せなかったりします。

選択肢2. 身体失認

間違いです。

高次脳機能障害の一つです。

身体の一部分を自覚できない症状を指し、触られても分からなかったり、その部位を使用しようとしないなどが現れます。

選択肢3. 記銘力障害

正解です。

最近の出来事を覚えていないことが該当します。

選択肢4. 遂行機能障害

正解です。

料理が手間取る、段取りよく取り組めなくなった状態が該当します。

選択肢5. 社会的行動障害

間違いです。

高次脳機能障害、前頭葉症状の一つです。

感情コントロールが難しく、易怒性、依存性、他者の気持ちを理解できず不適切な振舞いをするなど、他者との適切な交流が保てない症状を指します。

まとめ

脳の様々な機能を理解しておくと、その部分が障害された症状を理解しやすいと思います。

今回の症状は認知機能の低下が主の原因でした。

症状の出現理由、好発疾患と合わせて覚えておきましょう。

 

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