公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問76 (午前 問76)
問題文
21歳の男性A、理工系大学の3年生。欠席が増えてきたAを心配した父親Bに連れられて、学生相談室の公認心理師Cのもとを訪れた。Bによると、Aは幼少期から生活習慣のこだわりが強かった。恐竜の図鑑を好んで読み、暗記した内容を他児に一方的に話すこともあった。高校では、集団になじめず孤立傾向にあった。両親の勧めで、現在の大学に進学した。Aによると、今年から研究室に所属したが、他学生との雑談やゼミ発表が苦痛で、意欲が低下しているという。AとBは、CにAの心理的サポートを希望するとともに、今後について家族で相談するため、Aの状態を知りたいと希望している。
Aに実施する心理検査として、適切なものを2つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第8回(2025年) 問76(午前 問76) (訂正依頼・報告はこちら)
21歳の男性A、理工系大学の3年生。欠席が増えてきたAを心配した父親Bに連れられて、学生相談室の公認心理師Cのもとを訪れた。Bによると、Aは幼少期から生活習慣のこだわりが強かった。恐竜の図鑑を好んで読み、暗記した内容を他児に一方的に話すこともあった。高校では、集団になじめず孤立傾向にあった。両親の勧めで、現在の大学に進学した。Aによると、今年から研究室に所属したが、他学生との雑談やゼミ発表が苦痛で、意欲が低下しているという。AとBは、CにAの心理的サポートを希望するとともに、今後について家族で相談するため、Aの状態を知りたいと希望している。
Aに実施する心理検査として、適切なものを2つ選べ。
-
AQ−J
-
CBCL
-
COGNISTAT
-
Conners3
-
WAIS−Ⅳ
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は「AQ−J」「WAIS−Ⅳ」です。男性Aに見られるエピソードからは、生活習慣のこだわり、特定の事物への興味関心、対人コミュニケーションの苦手さなどの、いくつかの特徴的な性格行動特性がうかがえます。そうした特性を含めて、Aの状態像を包括的に評価していくための心理検査を選ぶことが求められています。
適切です。「AQ−J」は自閉スペクトラム症のスクリーニング検査です。本人の自閉的な傾向を評価することを目的としていますが、Aのエピソードからは対人コミュニケーションの難しさやこだわりの強さ、自分の世界に没頭する傾向が見られるため、自閉的な傾向について評価することが適当だと言えます。
不適切です。「CBCL」は子どもの行動チェックリストであり、子どもの情緒や行動を包括的に評価するためのツールです。
不適切です。「COGNISTAT」は認知機能の評価に用いられる検査です。11の下位検査を認知機能プロフィールで表し、領域別に評価することができます。認知症や統合失調症、うつ病などの認知機能に活用されます。
不適切です。「Conners3」は子どものADHD(不注意、衝動性、多動性)やその関連症状を評価するために用いられる検査です。
適切です。「WAIS−Ⅳ」は成人の知的水準を評価するために用いられる検査です。総合的な指標(全検査IQ)と、4つの指標(言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度)を測定し、知的水準をプロフィールにより評価することが可能です。包括的なアセスメントのために、A自身の知的水準について理解することができると良いと言えます。
心理検査にはそれぞれ対象となる年齢、評価する項目が異なります。各種心理検査の概要と評価できる項目について理解できると良いですが、自閉スペクトラム症-AQ−J、ADHD-Conners3など、代表的な心理検査とそれを評価する検査についてはセットで覚えておくと良いでしょう。
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02
この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです。
心理検査の目的と適応について問われています。
では、問題を見てみましょう。
正解です。
自閉症スペクトラム障害の傾向をスクリーニングするための検査で、成人用があります。
生活習慣のこだわりがみられることから、傾向を確認するために用いることが適切です。
間違いです。
子どもの行動チェックリストで、保護者を対象にした検査ですし、この検査の対象年齢は18歳以下です。
間違いです。
認知症など認知機能のアセスメントのための検査であり、不適切です。
間違いです。
確かにADHDなどに関連する行動や心理面を評価する心理検査で、本人も対象ではありますので、内容としては適切です。
しかし、対象年齢が18歳までですので、不適切です。
正解です。
クライエントの全般的知能を評価することは適切であり、対象年齢が16歳~90歳11か月です。
心理検査においては、対象年齢、評価目的は押さえておきましょう。
特に子供を対象とした評価で観察型は保護者や支援者が対象である心理検査もあります。
今回は大人であること、「生活習慣のこだわり」「集団になじめず孤立傾向」「他学生との雑談やゼミ発表が苦痛で、意欲が低下」という症状に対し必要な心理検査を選択させています。
そのため、ASD,ADHDの傾向把握と全般的な知能が検査できるものを選択しています。
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