公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問12 (午前 問12)
問題文
関係を通して形成してきた資源や、関係維持のために費やしてきたコストを用いて、関係に対するコミットメントを説明するモデルとして、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第8回(2025年) 問12(午前 問12) (訂正依頼・報告はこちら)
関係を通して形成してきた資源や、関係維持のために費やしてきたコストを用いて、関係に対するコミットメントを説明するモデルとして、最も適切なものを1つ選べ。
- 投資モデル
- 感情混入モデル
- 2重過程モデル
- 精緻化見込みモデル
- リターン・ポテンシャルモデル
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この過去問の解説 (2件)
01
社会心理学の対人関係の持続や解消に関する問題です。
正解です。投資モデルでは報酬が大きいとコミットメント(関係を維持しようとする力)が高まるものの関係への満足度・代替の魅力・投資量の3要素が関係していると考えられている。特に「費やしたコスト(投資)」が大きいほど関係を維持しやすいとするのが特徴となっています。
誤りです。フォーガが提唱しました。感情の影響を受けにくい情報処理方略と感情の影響を受けやすい情報処理方略に分けて人間の判断は捉えられるという理論です。
誤りです。人間にある2つの思考パターンを表した理論で直感的思考と倫理的思考に分けられ人が物事を認知するときにこの2つの過程を経ているとされています。
誤りです。説得過程を説明するモデルです。精緻な情報処理(中心ルート)か、表面的な手がかりに依存する処理(周辺ルート)かによって態度変容の持続性が異なるされています。
誤りです。集団が持つ規範の強さを測定する方法のことです。
対人関係におけるコミットメントを説明する代表的な理論が 投資モデル です。このモデルでは、関係への満足度・他に代わりとなる選択肢の有無・これまでに関係へ投じた資源(時間や労力、感情など)といった要素によって、関係を維持しようとする強さが決まるとされます。
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02
社会心理学、特に対人関係モデルに関する設問です。
正解です。投資モデルとは、人は現在の関係における報酬とコストを図るものと前提し、「つぎ込んだ投資が大きい場合には満足度が低くとも相手との関与度が高くなる」と予測するモデルのことを指します。
誤りです。感情混入モデルとは、感情が人の判断にどの程度影響するのかは、処理される課題の性質や要求される努力量などの条件によって異なるとするモデルのことを指します。
誤りです。感情混入モデルとは、人間の意思決定や思考のメカニズムについて、2つの異なる思考プロセスに焦点を当てて説明するモデルのことを指します。
誤りです。精緻化見込みモデルは、ペティとカシオッポが提唱した理論です。
人が説得により態度が変化する過程について、「説得的コミュニケーションに対してその人がどれほど情報を精緻化するか(そのことについて考える、反応するか)」によって、結果が異なると考えたモデルのことを指します。
誤りです。リターン・ポテンシャルモデルとは、規範への同調の大きさを量化して説明したモデルです。
投資モデルは、以下のような人間関係を予測するモデルです。
・関係持続をしようとする動機付けの高さは、満足度の高さだけに依存しない。
・これまでその関係にどれだけ投資してきたかが、関与度に影響する。
・その人にほかに魅力的な代替関係があるかどうかも、関与度に影響する。
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