公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問29 (午前 問29)

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問題

公認心理師試験 第8回(2025年) 問29(午前 問29) (訂正依頼・報告はこちら)

注意欠如多動症/注意欠如多動性障害〈AD/HD〉のある児童で、授業への集中に困難が認められるケースの支援として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 実物や模型に触る機会を多く設ける。
  • トークン・エコノミーを取り入れる。
  • 教室前方の黒板周囲の掲示物を減らす。
  • 事前の指示によって活動の見通しをもたせる。
  • ソーシャル・スキルズ・トレーニング〈SST〉を行う。

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この過去問の解説 (1件)

01

注意欠如多動症/注意欠如多動性障害〈AD/HD〉の支援についての問題です。

選択肢1. 実物や模型に触る機会を多く設ける。

誤りです。知的障がいなど有効な場合もありますが、ADHDであると逆に刺激になってしまう可能性があります。

授業への集中に困難さがある場合の支援とはいえません。

 

選択肢2. トークン・エコノミーを取り入れる。

誤りです。トークン・エコノミーとは、子どもがもらえる報酬を与えることで望ましい行動を習得させる方法です。

有効な場合もありますが、ここでの課題は授業への集中なので適しません。

選択肢3. 教室前方の黒板周囲の掲示物を減らす。

正解です。ADHDの子どもは気が散りやすいので掲示物を減らして刺激を少なくする行為は有効です。

選択肢4. 事前の指示によって活動の見通しをもたせる。

誤りです。ADHDの子どもは見通しを持てないことで混乱しやすいので見通しを立てることは有効です。

しかし、今回の問題は授業への集中に困難さがあるので見通しを立てることは授業の準備段階の支援にあたります。

選択肢5. ソーシャル・スキルズ・トレーニング〈SST〉を行う。

誤りです。SSTも有効ではありますが対人スキルのトレーニングなので授業への集中ではありません。

まとめ

ADHDの支援にあたって今回の選択肢は場合によっては支援として有効になります。

しかし、今回の問題は、授業中の集中困難への支援です。ADHDは外部刺激に注意を奪われやすいため、掲示物やポスターなどを減らして環境刺激を調整することが、授業中の集中困難への直接的で適切な支援となります。

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