公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問110 (午後 問33)
問題文
授業中に、教師に関心を向けてもらえていないと感じた子どもが、離席して遊び出し、教師から注意を受けると、関心を向けてもらえたと感じる。このように、特定の行動とその行動の結果生じる変化との関係を表す用語として、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
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公認心理師試験 第8回(2025年) 問110(午後 問33) (訂正依頼・報告はこちら) (新しいタブで開く)
授業中に、教師に関心を向けてもらえていないと感じた子どもが、離席して遊び出し、教師から注意を受けると、関心を向けてもらえたと感じる。このように、特定の行動とその行動の結果生じる変化との関係を表す用語として、最も適切なものを1つ選べ。
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- 昇華
- 随伴性
- 機能的自律性
- キューイング
- トークン・エコノミー
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです。
様々な心理学理論で扱われている用語について問われています。
では、問題を見てみましょう。
Freudの精神分析論で用いられている用語です。
社会的に受け入れられにくい欲求・衝動的感情を、受け入れられる活動などに変換することを指しますので、間違いです。
正解です。
Aという行動のあとにはBが生じる、というふうにパターン化する、システム的な働きのことを指します。
W. Allportが提唱した概念で用いられる用語です。
ある行動が最初の動機づけから離れ、そのものが持続的に発展するようになる現象のことを指しますので、間違いです。
行動療法などで用いられる用語です。
ある行動を思い出す、遂行しやすくするために、手がかり(キュー)を与えることですので、間違いです。
行動療法で用いられる用語です。
特定の行動を強化するために、行動できたときに、ご褒美(トークン)を渡すことですので、間違いです。
それぞれの心理学理論のなかで、キーワードとなる用語があります。理論を勉強する際に、そのキーワードも合わせて覚えておきましょう。
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02
正解は 「随伴性」 です。
随伴性とは、ある行動と、その直後に生じる結果が結びついていることを指す用語です。
・離席して遊ぶ(行動)
・教師から注意を受け、関心を向けてもらえたと感じる(結果)
この問題では、「離席して遊ぶ」という行動によって「注意され、関心を向けられる」という結果が生じています。
この行動と結果の結びつきが、随伴性にあたります。
×
受け入れられがたい本能的な衝動・欲求を、社会的に価値のある活動に転換することを指します。
Freud(フロイト)の精神分析における、防衛機制の一種です。
〇
正解です。
×
欲求を満たすための手段として始まった行動が、やがて最初の動機と切り離され、行動そのものが目的化して自律的に継続していくことです。
W. Allport(ゴードン・オールポート)が提唱した概念です。
×
ある行動を思い出したり遂行しやすくするために、行動のきっかけとして、キュー(合図・手がかり)を提示する技法です。
行動療法で用いられる用語です。
×
望ましい行動を強化するために、行動が起こった直後にトークン(報酬)を与える方法です。
行動療法で用いられます。
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03
この問題の正答は「随伴性」です。
随伴性とは、どんなきっかけで、どんな行動があり、その結果どうなったか、という関係性を言います。
この問題文であれば、子どもが「教師に関心を向けてもらえないと感じた」というきっかけがあり、「離席して遊ぶ」という行動をしたら、「教師から注意を受けて、関心を向けてもらえた」という結果が生まれています。
この考え方は、不適切な行動を減らす、望ましい行動を増やすという目的がある場合に効果的です。
例えば、この問題文の「離席して遊ぶ」は不適切な行動であり、これを減らそうとするとします。
きっかけと結果より、教師が関心を向けていることをより分かりやすく伝える(きっかけを作らない)、離席して遊んでも教師は反応しない(望むような結果が得られない)などの工夫を考えることができます。
では、他の選択肢も見てみましょう。
昇華とは、怒り、悲しみ、くやしさ、性的なエネルギーなど、受け入れにくい感情や欲求を、社会的に望ましい方法で表現することを言います。
例えば、歌や絵画などの芸術で表現する、スポーツで成果を出す、勉強に励むなどです。
機能的自律性とは、別の目的があって始めた行動が、それをやっているうちに行動自体が目的となって続いていくことを言います。
例えば、褒められるためにピアノの練習をしていたけれど、上達していることが嬉しくなり、褒められようという目的はなくても練習を楽しむ、頑張るようになるような状況です。
キューイングとは、相手が行動を起こすための手がかりやきっかけを与えることを言います。
例えば、子どもに歯磨きをさせようとする時に、「歯磨きしよう」と声をかける、大人が先に歯磨きをしてみせる、歯ブラシを見せるなどの行動です。
トークン・エコノミーとは、望ましい行動を強化する(増やす)ための方法です。望ましい行動があった時に、ポイントやシールなどのご褒美(トークン)を与えて、その行動を強化することを目指します。
例えば、子どもが手伝いをする度にシールを与える、シールが溜まったら好きな物を買ってあげるのような方法です。
他者に行動を起こさせたり、変容させたりするための手法は様々なものがあります。これらの知識を持っておくことにより、臨床場面での助言につながりますので、よく学んでおきましょう。
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