公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問150 (午後 問73)

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問題

公認心理師試験 第8回(2025年) 問150(午後 問73) (訂正依頼・報告はこちら)

総合病院、A病院。4人の心理職が心理室に勤務している。このうち女性2名が昨年末に相次いで産休取得の手続を行い、うち1名は退職の可能性を示唆している。新年度から人手不足が見込まれることから、代替の非常勤職員の募集に加えて、正規職員採用人事も立ち上げることになった。正規職員の採用について、心理室メンバーと人事部で相談したところ、「正規職員は、長期の継続勤務が見込まれる男性を積極的に採用してはどうか」という意見が出された。
この意見にみられる問題を表す用語として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 損失回避性
  • 統計的差別
  • 論理的誤差
  • 行為者-観察者バイアス
  • ポジティブ・アクション

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は 「統計的差別」 です。

 

統計的差別とは、集団の統計的特徴を個人に当てはめて物事を判断してしまうことです。

個人の事情や特性を評価しておらず、差別や不平等につながります。

 

出産の可能性がある女性よりも男性の方が長期勤務するという認識が、統計的差別にあたります。

選択肢1. 損失回避性

×

利益を得ることよりも、損失を避ける心理的性質です。

選択肢2. 統計的差別

正解です。

選択肢3. 論理的誤差

×

思考による論理展開に誤りがあり、事実と差がある評価をしてしまうことです。

選択肢4. 行為者-観察者バイアス

×

行為者になった場合と、観察者である場合で、物事への評価が変わってしまう心理的バイアスのことです。

自らの行動には外部環境へ原因を求め(状況のせい)、他人の行動に対してはその人の内面的要因を重視する(性格のせい)傾向があります。

選択肢5. ポジティブ・アクション

×

不利益を受けてきた社会的弱者やマイノリティへの支援や、格差是正を目的とした取り組みです。

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02

この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです。

雇用、労働に関する考え方に関して問われています。

では、問題を見てみましょう。

 

選択肢1. 損失回避性

間違いです。

利益を求めるよりも損失を回避するほうを優先する考え方です。

本問題文においては当てはまりません。

選択肢2. 統計的差別

正解です

個人の能力ではなく、一般的な考え方で判断することにより、差別的な扱いに結果的につながることがあります。

男性のほうが産休・育休がなく仕事に支障をきたさないだろうという、考えが根底にあるという解釈です。

選択肢3. 論理的誤差

間違いです

論理的、常識的に考えたときに、一見すると正しいと見えても破綻的な考え方であることを指します。

感情を優先したり前提条件を安易に設定すると生じやすいです。

選択肢4. 行為者-観察者バイアス

間違いです

自分の行動が自分の責任ではなく他者やそういうシチュエーションだったからとし、他者の責任は他者の責任と視る視点で、物事を判断する歪みを指します。

選択肢5. ポジティブ・アクション

間違いです

社会的取り組みの概念の一つです。社会的弱者に対する格差是正のための取り組みを指します。

まとめ

日頃のちょっとした倫理的ジレンマに目を向けて、ご自分で分析する習慣を持っておくと、このような問題は解きやすいと思います。

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