公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問151 (午後 問74)

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問題

公認心理師試験 第8回(2025年) 問151(午後 問74) (訂正依頼・報告はこちら)

32歳の女性A、入職1年目の介護職員。Aは、不眠と気分の落ち込みを訴え、精神科の外来を受診した。Aによると、2か月前、通所者Bの送迎車を運転中、追突事故に巻き込まれた。Aは軽い頸椎捻挫で済んだが、同乗していたBは、骨盤骨折などの重傷を負い、現在も入院中である。Aは事故後も勤務を続けているが、当時のことがふと思い出されたり、突然動悸がしたりする。Bの怪我の原因は全て自分にあると感じ、自責の念が強い。事故の悪夢に悩まされることもある。以前は、仕事が楽しかったが、事故以来、送迎車の運転に恐怖を感じ、仕事を辞めたいという。
Aの治療に有効と考えられる、構造化された心理療法に該当するものを2つ選べ。
  • 応用行動分析〈ABA〉
  • 問題解決療法〈PST〉
  • 持続エクスポージャー法〈PE〉
  • 眼球運動による脱感作と再処理法〈EMDR〉
  • 緊急事態ストレス・デブリーフィング〈CISD〉

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです。

心理的課題を抱えたクライエントの原因を特定することと、心理療法理論とのマッチングが問われています

では、問題を見てみましょう。

選択肢1. 応用行動分析〈ABA〉

間違いです

人の行動を分析し、望ましい行動を増やし、望ましくない行動を減らすために関わることです。

本問題は追突事故による心理的負担が原因のため効果的ではありません。

選択肢2. 問題解決療法〈PST〉

間違いです。

認知行動療法の一つです。問題への対処能力を高めるための考え方を示しています。

本問題は追突事故による心理的負担が原因のため効果的ではありません。

選択肢3. 持続エクスポージャー法〈PE〉

正解です

本問題で生じている、事故後のトラウマに対処するためには適切な心理療法です。

選択肢4. 眼球運動による脱感作と再処理法〈EMDR〉

正解です

眼球運動を活用し内面と向き合います。

本問題で生じている事故後のトラウマに対処することが可能な心理療法です。

選択肢5. 緊急事態ストレス・デブリーフィング〈CISD〉

間違いです。

事故などの強いストレスに対応する心理療法ですが、集団療法ですので、個人には該当しません。

まとめ

心理療法の理論は一通り理解しておきましょう。そのうえで、事象の何が課題となっているかの分析能力が発揮できます。

臨床を行ううえで大切な能力ですので、様々な問題に触れながらトレーニングしてみましょう。

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