公認心理師 過去問
第9回(2026年)
問5 (基礎心理学 問5)
問題文
最初に提示された数値や直観的に判断した値を基準として用い、その数値を踏まえて推定を行う方略に該当するものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第9回(2026年) 問5(基礎心理学 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
最初に提示された数値や直観的に判断した値を基準として用い、その数値を踏まえて推定を行う方略に該当するものを1つ選べ。
- 再認ヒューリスティック
- 代表性ヒューリスティック
- 係留と調整ヒューリスティック
- 利用可能性ヒューリスティック
- シミュレーション・ヒューリスティック
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この過去問の解説 (1件)
01
正答:係留と調整ヒューリスティック
これは、人間が判断や推定をするときに使う心の近道(ヒューリスティック)の一つです。
(基本的な仕組み)
最初に見た数字や情報(アンカー/錨)を出発点にして、そこから少し調整して答えを出す、という思考パターンです。
問題は、調整が不十分になりやすいこと。最初の錨に引っ張られすぎてしまいがちになることです。
例えば、値引き交渉で定価「¥100,000」と書いてある商品を「¥70,000」にしてもらったとします。 実は原価¥20,000だったとしても、「¥100,000」という錨があるせいで「お得!」と感じてしまうのです。
(なぜ起きるのか)
最初の情報(錨)を受け取る
↓
そこから「調整」しようとする
↓
でも調整が途中で止まってしまう
↓
結局錨に近い答えになる
(まとめ)
「最初に見た数字・情報が、その後の判断の基準点(錨)になり、なかなかそこから離れられなくなる」という認知バイアスのことを示しています。
意識するだけでも罠にはまりにくくなりますが、完全には避けられないほど根深い心理効果です。
「見覚えがある方を選ぶ」方略です。例えば、二つの都市のうち片方しか知らなければ、知っている方の都市が大きいと判断しがちです。
典型性に基づいて確率判断する方略です。ある対象が「典型的なイメージ」にどれだけ似ているかで確率を判断するもの。内気で本好きな人を見て確率を無視して「図書館員に違いない」と思ってしまう、といった例が有名です。
思い出しやすさで判断する方略です。「頭に思い浮かびやすいもの」ほど頻度が高く重要だと判断するもの。飛行機事故はニュースになりやすいため、実際の統計より危険に感じてしまうのが典型例です。
「こうなっていたかもしれない」を想像しやすさで判断する方略です。「もしあのとき〜していたら」と頭の中で仮想シナリオを想像することで感情や判断が左右されるもの。あと1分で電車を逃した場合の後悔が、5分の差よりずっと強いのはこのためです。
よく出題される問題ですから各ヒューリスティックの意味はしっかり記憶しましょう。
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