公認心理師 過去問
第9回(2026年)
問6 (基礎心理学 問6)
問題文
一貫して観察される行動特徴やそのまとまりをパーソナリティの構成要素とみなし、それらを組み合わせてパーソナリティを記述する考え方として、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第9回(2026年) 問6(基礎心理学 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
一貫して観察される行動特徴やそのまとまりをパーソナリティの構成要素とみなし、それらを組み合わせてパーソナリティを記述する考え方として、最も適切なものを1つ選べ。
- 気質論
- 状況論
- 特性論
- 類型論
- 相互作用論
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この過去問の解説 (1件)
01
正答:特性論
(特性論とは)
パーソナリティ理論には大きく「類型論」と「特性論」があります。類型論が人を「A型かB型か」のように離散したタイプに分類するのに対し、特性論は「各人がさまざまな特性を連続した次元上でどの程度持っているか」を測定しようとするアプローチです。
(歴史的な流れと主な理論家)
オルポート(1930年代)が特性という概念を体系化した最初期の人物です。彼は特性を「枢要特性(その人を最も支配する特性)」「中心特性(よく目立つ特性)」「二次特性(状況依存的な特性)」の三層に分類しました。
キャッテル(1940〜50年代)は因子分析という統計手法を使い、表面的な特性の裏にある「根源的特性」を16個抽出しました(16PF)。
アイゼンク(1950〜60年代)はより少ない次元でとらえようとし、外向性・神経症傾向・精神病質の3次元モデルを提唱しました。また特性に生物学的基盤(神経系の興奮水準など)があると主張し、後の研究に大きな影響を与えました。
ビッグ・ファイブ
現在の主流は、マクレーとコスタが整備した「ビッグ・ファイブ(Five Factor Model)」です。膨大な語彙研究と因子分析の集積から、パーソナリティは以下の5次元で記述できると主張します。
頭文字を並べると OCEAN と覚えられます。
O(Openness)開放性 — 知的好奇心・芸術への感受性・新しい経験を求める度合い
C(Conscientiousness)誠実性 — 計画性・几帳面さ・自己制御の高さ
E(Extraversion)外向性 — 社交性・活動性・ポジティブ感情の感じやすさ
A(Agreeableness)協調性 — 思いやり・協力性・他者への信頼
N(Neuroticism)神経症傾向 — 不安・怒り・抑うつなどの否定的感情への脆弱性
(特性論の強みと限界)
特性論の最大の強みは測定可能性と比較可能性にあります。質問紙で数値化できるため、文化比較や遺伝研究、職業適性研究など幅広い場面で活用されています。ビッグ・ファイブは遺伝率が40〜60%あることも分かっており、特性が一定の生物学的基盤を持つ証拠とされています。
一方で、「なぜその特性を持つに至ったか」というプロセスや、文化・状況による行動の変化を説明する力は弱いという批判もあります。特性はあくまで「記述」であり、「説明」ではないとも言われます。
生得的・生物学的基盤に焦点が強く、設問の「構成要素を組み合わせて記述」という特性論の説明とはズレます。
行動は主に状況で決まるとみる立場で、安定特性の重視と対立します。
人格をタイプに分類する立場(例:A型/B型)で、連続的特性の組合せで記述する考えと異なります。
人と状況の相互作用を重視する包括的立場で、設問の中心語「行動特徴のまとまり=特性」とは最適一致しません。
パーソナリティ理論の類型論と特性論についてはしっかり覚えましょう。特に特性論のビッグファイブ理論は、主要な理論になりますから知識を得ておいてください。
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