公認心理師 過去問
第9回(2026年)
問21 (基礎心理学 問21)

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問題

公認心理師試験 第9回(2026年) 問21(基礎心理学 問21) (訂正依頼・報告はこちら)

E.H.Eriksonのライフサイクル論に基づく実践において、自我同一性の確立を課題とする青年とのカウンセリングを行う際に注目すべき事柄として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 自発的な空想や遊び
  • 学業における有能感の獲得
  • 社会的な活動における役割実験
  • 基本的養育者との愛着関係の形成
  • パートナーとの親密な関係づくり

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この過去問の解説 (2件)

01

正答:社会的な活動における役割実験

  Eriksonは、青年期の心理社会的課題を「自我同一性(アイデンティティ)の確立 対 役割の混乱」と定義しました。青年はさまざまな社会的場面で役割を試しながら(役割実験)、「自分とは何者か」を問い続けます。

  Eriksonはこの猶予期間を「モラトリアム」と呼びました。実践場面でのカウンセリングでは、クライエントがどのような役割探索を行っているか、その試みをどのように体験しているかに焦点を当てることが求められます。

選択肢1. 自発的な空想や遊び

幼児期(第3段階:積極性 対 罪悪感)に対応する課題であり、青年期より前の段階です。

選択肢2. 学業における有能感の獲得

学童期(第4段階:勤勉性 対 劣等感)の課題にあたり、青年期の一段階前に位置します。

選択肢4. 基本的養育者との愛着関係の形成

乳児期(第1段階:信頼 対 不信)に対応し、ジョン・ボウルビィの愛着理論とも重なりますが、青年期の課題ではありません。

選択肢5. パートナーとの親密な関係づくり

成人初期(第6段階:親密性 対 孤立)の課題であり、青年期の次の段階にあたります。

まとめ

公認心理師試験では、エリクソン関連の問題は大きく3パターンに集約されます。

① 各発達段階の課題の正確な対応

段階年齢課題(危機)
1乳児期基本的信頼 vs. 不信
2幼児前期自律性 vs. 恥・疑惑
3幼児後期主導性 vs. 罪悪感
4学童期勤勉性 vs. 劣等感
5青年期同一性 vs. 同一性拡散
6成人前期親密性 vs. 孤立
7壮年期生殖性 vs. 停滞
8老年期統合性 vs. 絶望

この対応表の穴埋め・誤り選択形式が繰り返し出題されています。

② 臨床・支援場面への応用(本問のタイプ)

  単純な知識問題より難度が高く、近年増加傾向にあります。問われるのは以下の観点です。

  ・当該段階の発達課題に沿った関わりとはどれか

  ・前の段階の課題の未解決が現在の困難にどう影響するか(漸成的発達原理)

  ・モラトリアムを病理ではなく発達的猶予として理解できているか

③ 関連概念との識別

  マーシャの同一性地位(達成・早期完了・モラトリアム・拡散)との組み合わせ問題も増えており、エリクソン単独ではなく派生理論との連携が問われます。

以上に留意しながら学習を進めてください。

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02

エリクソンのライフサイクル論に基づいて、支援の際に注目すべき点を考えると、次のように整理できます。

 

時期年齢葛藤(心理社会的危機)注目すべき点
乳児期0~1才基本的信頼vs不信基本的養育者との愛着関係の形成
幼児前期1~3才自律性vs恥・疑惑自発的な挑戦、成功体験
幼児後期3~6才自主性vs罪悪感自発的な空想や遊び
学童期6~12才勤勉性vs劣等感学業における有能感の獲得
青年期12~18才頃自我同一性の獲得vs拡散

社会的な活動における役割実験

自分自身を知り、生き方を考える

成人前期18~40才頃親密性vs孤立パートナーとの親密な関係づくり
成人期40~65才頃生殖性vs停滞社会的役割、次世代へ受け継ぐこと
老年期65才頃~統合性vs絶望人生の受容、意味づけ

 

よって、この問題の正答は「社会的な活動における役割実験」となります。

このエリクソンの理論は、実際の支援場面でのアセスメントにも活かすことができるものですので、それぞれの時期の特徴や葛藤、成長に向けた関わり方などを学んでおくことが大切です。

 

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