公認心理師 過去問
第9回(2026年)
問35 (支援実務 問13)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

公認心理師試験 第9回(2026年) 問35(支援実務 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

ベンゾジアゼピン系抗不安薬を服用している高齢者の介護において、注意すべき有害事象を1つ選べ。
  • 黄疸
  • 振戦
  • 転倒
  • 頻尿
  • 胃潰瘍

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解:転倒
解説:
  ベンゾジアゼピン系抗不安薬(BZ系薬)は筋弛緩作用・鎮静作用・ふらつきを引き起こしやすく、高齢者では特に転倒・骨折リスクが著しく上昇します。高齢者は薬物代謝が低下し血中濃度が高くなりやすい上、骨密度低下もあり転倒時の骨折が重篤化しやすいです。

  BZ系薬は高齢者への使用を慎重にすべき薬剤(Beers基準でも警告)とされています。

  介護・支援現場での服薬管理の重要性を理解することが公認心理師に求められます。
 

選択肢1. 黄疸

肝障害で起こりうるが、BZ系の主な副作用ではありません。

選択肢2. 振戦

パーキンソン病や離脱症状で見られるが直接的副作用ではありません。

選択肢4. 頻尿

膀胱には排尿に重要な排尿筋(膀胱排尿筋、Detrusor muscle)があり、アセチルコリンがムスカリンM3受容体を刺激すると収縮します。

選択肢5. 胃潰瘍

NSAIDsやステロイドで問題となる副作用です。

まとめ

この問題の出題傾向は、単に薬剤名を暗記しているかではなく、高齢者における精神科薬物療法のリスクを理解しているかを問うものです。

公認心理師試験では、心理支援だけでなく医療・福祉領域の基礎知識が頻繁に出題されます。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬では、高齢者に生じやすい転倒・骨折、せん妄、認知機能低下、過鎮静などが重要なテーマです

参考になった数14

02

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、不安や緊張を和らげるための薬です。

気持ちを落ち着かせる、発作を抑えるなどの効果が期待されます。

副作用として、眠気、ふらつき、注意・集中・記憶の低下、脱力感、倦怠感、動きのぎこちなさなどが生じる場合があります。

これらの副作用より、高齢者が服用する場合には転倒が心配されます。

 

よって、この問題の正答は「転倒」と言えます。

選択肢1. 黄疸

黄疸とは、皮膚や白目が黄色になる状態です。

高齢者の場合、肝臓の障害、胆道のつまり、赤血球の破壊などにより生じる場合があります。

選択肢2. 振戦

振戦とは、手足などが小刻みに震える症状を言います。自身では止めにくい震えです。

高齢者の場合、パーキンソン病、本態性振戦(動作の時に震える)、薬剤の影響によって起こる場合があります。

選択肢4. 頻尿

頻尿とは、尿の回数が多くなることです。

高齢者の場合、過活動膀胱、前立腺肥大症、尿路感染症、糖尿病、薬剤の影響、加齢による機能低下などの場合に起こります。

選択肢5. 胃潰瘍

胃潰瘍とは、胃の粘膜が傷つく症状です。

高齢者の場合、痛み止めの長期的な使用、胃粘膜の機能低下、ピロリ菌への感染、重い病気やストレスなどによって生じることがあります。

参考になった数0

03

ベンゾジアゼピン系抗不安薬の薬理特性と高齢者特有の身体的脆弱性を組み合わせた問題です。

向精神薬の代表的な有害事象と介護場面での安全管理の知識が問われています。

(分野:人体の構造と機能及び疾病)

正解は「転倒」です。

選択肢1. 黄疸

肝細胞障害や胆汁うっ滞により皮膚・眼球が黄染する症状で、抗精神病薬(フェノチアジン系)の有害事象として知られています。

選択肢2. 振戦

手足の規則的な震えで、パーキンソン病や抗精神病薬による錐体外路症状として生じます。

ベンゾジアゼピン系薬剤は筋弛緩作用を持つことから振戦を抑制する方向に作用します。

選択肢3. 転倒

ベンゾジアゼピン系薬剤はGABA-A受容体に作用し中枢神経抑制作用を持つため、筋弛緩・鎮静・運動協調性の低下をもたらします。

高齢者では加齢による薬物代謝の低下により血中濃度が上昇しやすく、筋弛緩作用と鎮静作用が過剰に現れるリスクが高まります。

その結果、ふらつき・平衡感覚の低下が生じ転倒リスクが著しく上昇します。

選択肢4. 頻尿

抗コリン薬では尿閉、コリン作動薬では頻尿が生じますが、ベンゾジアゼピン系薬剤の主な作用機序はGABA増強による中枢抑制であり、頻尿は代表的な有害事象ではありません。

選択肢5. 胃潰瘍

非ステロイド性抗炎症薬やステロイド薬の代表的な消化器系有害事象です。

ベンゾジアゼピン系薬剤の作用は中枢神経系への抑制が主であり、胃粘膜への直接的な有害作用は知られていません。

まとめ

本問のポイントは「ベンゾジアゼピン系=筋弛緩・鎮静」「高齢者=薬物代謝低下・転倒リスク高」という2つの知識を組み合わせることです。

高齢者薬物療法では転倒リスクのある薬剤(ベンゾジアゼピン系・睡眠薬・降圧薬等)への注意が臨床上の重要課題であり、日本老年医学会のガイドラインでもベンゾジアゼピン系は「特に慎重な投与を要する薬物」に指定されています。

参考になった数0