公認心理師 過去問
第9回(2026年)
問46 (支援実務 問24)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

公認心理師試験 第9回(2026年) 問46(支援実務 問24) (訂正依頼・報告はこちら)

論文内にt検定の結果として、「t(133)=2.788,p=.013,d=1.359」と記載されていた。この記述に示されている情報を1つ選べ。
  • 効果量
  • 相関係数
  • 標準偏差
  • 有意水準

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

正解:効果量

解説: 記載された「t(133)=2.788,p=.013,d=1.359」において、dはCohenのd(効果量)を示します。効果量とは統計的有意性とは独立して、群間差の実質的な大きさを示す指標であり、d=0.2(小)・0.5(中)・0.8(大)が目安とされます。d=1.359は非常に大きな効果量を示しています。t(133)の133は自由度、t=2.788はt統計量、p=.013は有意確率(p値)を表します。近年の心理学研究では効果量の報告が標準化されており、APA論文執筆マニュアルでも推奨されています。

選択肢2. 相関係数

rで表され、この式中には含まれていません。

2つの変数がどれだけ「一緒に動くか」を −1〜+1 の数値で表します。

+1 に近い → 一方が増えると他方も増える(例:勉強時間と成績)

−1 に近い → 一方が増えると他方が減る(例:ストレスと睡眠時間)

0 に近い → 関係がない

   注意点として、相関関係は因果関係とは別物です。「アイスの売上と熱中症の件数が相関する」のは、どちらも気温が原因であって、アイスが熱中症を起こすわけではありません(第三変数問題)。

 

選択肢3. 標準偏差

SDで表され、この式中には含まれていません。

データが平均からどれくらい「ばらついているか」を表す指標です。

σが小さい → データが平均に集中している(例:製品の品質が安定)

σが大きい → データが広く散らばっている(例:テストの点数に大きな差がある)

正規分布では、平均 ±1σ の範囲に約68%、±2σ に約95%のデータが含まれます。偏差値もこの考え方がベースで、偏差値50が平均、60が +1σ にあたります。

選択肢4. 有意水準

αで設定されるものであり、p値(有意確率)とは区別されます(p=.013はp値)

「この結果は偶然起きた可能性がどのくらいあるか」の判断基準です。

α = 0.05(5%)が最もよく使われます。「100回中5回以下しか起きない偶然なら、意味のある差と認める」という考え方です。

p値 < α → 帰無仮説(「差がない」という前提)を棄却 → 有意差あり

p値 ≥ α → 「差があるとは言えない」(差がないことの証明ではない)

公認心理師の試験では「5%水準で有意」「1%水準で有意」という表現が頻出です。

まとめ

   論文中の統計表記を正確に読み取る能力を問う実践的な問題です。t検定の結果表記(自由度・t値・p値・効果量)を構成要素ごとに理解しているかが試されています。

   効果量(d)・有意確率(p値)・有意水準(α)の概念的違いは混同しやすく、出題者が意図的に区別を問うています。近年の心理学研究では効果量の報告が標準化されており、統計リテラシーは公認心理師の実務にも直結する重要知識です。統計記号の一覧を整理して確実に習得しておきましょう。

参考になった数2