公認心理師 過去問
第9回(2026年)
問50 (支援実務 問28)

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問題

公認心理師試験 第9回(2026年) 問50(支援実務 問28) (訂正依頼・報告はこちら)

日常生活及び社会生活全般に係る分野が広く対象となり、合理的配慮の提供と不当な差別的取扱いの禁止を義務付けている法律を1つ選べ。
  • 児童福祉法
  • 知的障害者福祉法
  • 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律〈障害者差別解消法〉
  • 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律〈教育機会確保法〉

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:障害者差別解消法

解説: 2013年に成立した障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)は、雇用・教育・医療・公共サービスなど日常生活・社会生活全般を対象とし、①不当な差別的取扱いの禁止と②合理的配慮の提供を義務付けています。2021年改正により民間事業者にも合理的配慮の提供が義務化されました(2024年施行)。対象分野の広さが他法との最大の違いであり、障害者雇用促進法(雇用分野限定)や各福祉法(特定対象者限定)とは区別されます。

選択肢1. 児童福祉法

18歳未満の児童の福祉増進を目的とし、対象・分野ともに限定的です。

選択肢2. 知的障害者福祉法

知的障害者への福祉サービス提供が目的であり、差別解消は主目的ではありません。

選択肢4. 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律〈教育機会確保法〉

不登校児童生徒の教育機会確保を目的とし、対象・分野が限定的です。

まとめ

 障害者関連法制度の中から、対象分野の広さと合理的配慮の義務化という特徴を持つ法律を特定する問題です。

 児童福祉法・知的障害者福祉法・教育機会確保法という「一見関連しそうな法律」を誤答選択肢として並べており、各法律の目的・対象・適用範囲の違いを理解していないと絞り込めません。

 2021年改正による民間事業者への合理的配慮提供の義務化(2024年施行)など最新の法改正内容もあわせて確認しておきましょう。障害者関連法は試験で頻出であり、法律ごとの目的と対象の整理が必須です。

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02

この問題の正答は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律<障害者差別解消法>」です。

 

この法律では、「障害者」を、「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)そのほかの心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」と定義しています(第二条第一項)。

 

ここで言う「社会的障壁」とは、「障害がある者にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの」です(第二条第二項)。

 

つまり、対象となる範囲は、日常生活及び社会生活全般に係る分野と言えます。具体的には、行政機関や事業者などであり、教育、医療、福祉などの広い分野が対象となっています。

 

社会的障壁と取り除くような合理的配慮をすること、障害を理由に不当な差別的取り扱いにより権利利益を侵害してはいけないことが定められています。

 

では、他の選択肢も見てみましょう。

選択肢1. 児童福祉法

児童福祉法では、児童の健やかな成長を保障すること、児童の権利を守ること、保護者の支援をすること、不適切な養育環境にいる子を保護すること、児童福祉のサービスを整えることなどが定められています。

この法律で言う「児童」とは、18歳未満の子を言います。

選択肢2. 知的障害者福祉法

知的障害者福祉法は、知的障害者の自立や社会的参加を促進すること、福祉的サービスを提供すること、知的障害者本人や家族を支援することなどが定められています。知的障害のある人が対象であり、年齢的な制限はありません。

選択肢4. 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律〈教育機会確保法〉

この法律は、不登校の児童生徒を対象としています。不登校の児童生徒の学びを保障するために、学校以外で教育を受けられるよう環境を整えることを定めています。学校での支援体制を整えるだけでなく、教育支援センターや不登校特例校、夜間中学などを整備することとされています。

まとめ

法律の施行や改正によって、公認心理師が働く職場にも変化が起きることがあります。自身の仕事に関係する法律について知識を持つだけでなく、新しい情報にも目を向けながら働くことが大切です。

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03

合理的配慮の提供と不当な差別的取扱いの禁止を日常生活・社会生活全般にわたって義務付けている法律を問う問題です。

障害者関連法規の適用範囲と規定内容の正確な知識が求められています。

(分野:公認心理師に関係する制度)

正解は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律〈障害者差別解消法〉」です。

選択肢1. 児童福祉法

18歳未満の児童の福祉全般を対象とする法律で、児童養護施設・障害児支援・里親制度等を規定しています。合理的配慮の提供義務や差別禁止を広く義務付ける規定は含まれておらず、適用範囲も児童に限定されます。

選択肢2. 知的障害者福祉法

知的障害者の福祉サービス・支援体制を規定する法律です。

対象が知的障害者に限定されており、日常生活・社会生活全般にわたる差別禁止・合理的配慮を広く義務付けるものではありません。

選択肢3. 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律〈障害者差別解消法〉

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法、2016年施行)は、行政機関・事業者に対して

①不当な差別的取扱いの禁止②合理的配慮の提供を義務付けた法律です。

適用範囲は教育・就労・医療・交通・商業施設等の日常生活・社会生活全般に及びます。

2021年改正(2024年施行)により事業者による合理的配慮の提供が努力義務から法的義務に格上げされました。

※合理的配慮とは障害者が他の者と平等に権利を享受できるよう、過度な負担にならない範囲で必要かつ適切な変更・調整を行うことを指します。

選択肢4. 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律〈教育機会確保法〉

義務教育段階における不登校児童生徒への教育機会の確保を主な目的とする法律です。

フリースクール等の学校外教育の位置づけや夜間中学の設置促進を規定するものであり、合理的配慮・差別禁止とは目的・対象が異なります。

まとめ

障害者差別解消法のポイントは「対象範囲の広さ(日常生活・社会生活全般)」「2つの義務(差別禁止・合理的配慮)」「2021年改正による事業者の合理的配慮の法的義務化」の3点です。

障害者雇用促進法(雇用分野限定)・障害者総合支援法(福祉サービスの提供)と混同しやすいため、各法律の適用範囲と規定内容を軸に整理しておくことが得点につながります。

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