公認心理師 過去問
第9回(2026年)
問105 (制度実務 問2)

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問題

公認心理師試験 第9回(2026年) 問105(制度実務 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

成功達成欲求が強い者は難易度が中程度の課題で、失敗回避欲求が強い者は容易又は困難な課題で、それぞれ意欲が高まるとする理論として、正しいものを1つ選べ。
  • B.Weinerの原因帰属理論
  • A.H.Maslowの欲求階層説
  • R.J.Havighurstによる発達課題
  • J.W.Atkinsonの達成動機づけ理論
  • E.L.DeciとR.M.Ryanの自己決定理論

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この過去問の解説 (3件)

01

欲求と行動理論に関する問題です。

選択肢1. B.Weinerの原因帰属理論

こちらは、人間の“出来事の原因を意味づける”思考について、その行動の原因を分類した理論です。

選択肢2. A.H.Maslowの欲求階層説

こちらは人間の欲求を5段階分類した理論です。生理的欲求(食事や睡眠などの生存に必要な欲求)、安全の欲求(身体、経済的な安全を求める欲求)、所属欲求(社会的な所属やつながり、または愛情を求める欲求)、承認欲求(他者からの評価を求める欲求)自己実現欲求(身近らをさらに成長させたいと思う欲求)に分類され、ピラミッド型階層をもとに覚えることができます。

選択肢3. R.J.Havighurstによる発達課題

この課題は、各発達段階における課題は①身体的な成熟、②周囲からの期待、③自身の達成欲求の3つの要素の相互作用によって決定されるという理論です。心理社会的な危機(課題)を分類したエリクソンの発達段階との区別が重要となります。

選択肢4. J.W.Atkinsonの達成動機づけ理論

人間は、物事を遂行する際に、”達成したい気持ち”と”失敗したくない”気持ちの両方の感情が働き、結果として両者のバランスによって”行動”が決定するという理論を指します。

選択肢5. E.L.DeciとR.M.Ryanの自己決定理論

この理論は、自ら自己決定して行動する場合において内発的動機づけが生まれ、より効果的な学習やを得たり、その行為によって幸福感が高まることを示しています。他者からの指示や報酬を目的とした行動よりも、自らの意志のもとで行う行為の方が動機づけを高めることとして広がりました。

まとめ

ここでは、成功達成欲求が強い者は難易度が中程度の課題に直面し、達成することでより強い成功達成欲求を満たし、失敗回避欲求が強い者は容易又は困難な課題を解決することで失敗回避を得た感覚を得る理屈を支持する内容となり、J.W.Atkinsonの達成動機づけ理論が正解となります。

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02

正しい選択肢は、「J.W.Atkinsonの達成動機づけ理論」です。

選択肢1. B.Weinerの原因帰属理論

これは誤りです。
Weinerの原因帰属理論は、成功や失敗の原因を、能力・努力・課題の難しさ・運などにどう考えるかを説明する理論です。
たとえば、「試験に落ちたのは努力不足だった」と考えるか、「問題が難しすぎた」と考えるかによって、次の行動ややる気が変わるという考え方です。

選択肢2. A.H.Maslowの欲求階層説

これは誤りです。
Maslowの欲求階層説は、人間の欲求を、生理的欲求・安全の欲求・所属と愛の欲求・承認の欲求・自己実現の欲求のように段階で説明する理論です。
人は低い段階の欲求がある程度満たされると、より高い段階の欲求を求めるようになると考えます。

選択肢3. R.J.Havighurstによる発達課題

これは誤りです。
Havighurstの発達課題は、年齢や人生の時期ごとに、その時期に達成することが望ましい課題を示した考え方です。
たとえば、子ども、青年、大人など、それぞれの時期に身につけるべきことを説明します。

選択肢4. J.W.Atkinsonの達成動機づけ理論

これは正しいです。
Atkinsonの達成動機づけ理論では、人の達成行動は、成功したい欲求失敗を避けたい欲求に影響されると考えます。

成功達成欲求が強い人は、成功できるかどうかがはっきり分かれる中程度の課題に強くやる気を感じます。

簡単すぎる課題では達成感が少なく、難しすぎる課題では成功の見込みが低いためです。

 

一方、失敗回避欲求が強い人は、失敗を避けたい気持ちが強いです。

そのため、ほぼ成功できる簡単な課題か、失敗しても自分のせいだと思われにくい難しい課題を選びやすいとされます。

選択肢5. E.L.DeciとR.M.Ryanの自己決定理論

これは誤りです。
自己決定理論は、人が自分から進んで行動するためには、自律性・有能感・関係性が大切だとする理論です。
自分で選んでいる感覚や、できるようになっている感覚、人とのつながりがあると、やる気が高まりやすいと考えます。

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03

個人のモチベーション(動機づけ)に関わる代表的な心理学理論と、その具体的な特徴を問う問題です。 

(分野:学習及び言語心理学)

正解は「J.W.Atkinsonの達成動機づけ理論」です。

選択肢1. B.Weinerの原因帰属理論

成功や失敗の要因を「能力」「努力」「課題の難易度」「運」の4つ(統制の所在×安定性)のどこに求めるかによって、その後の意欲や感情が変化すると説明する理論です。

選択肢2. A.H.Maslowの欲求階層説

人間の欲求は、生命維持のための「生理的欲求」から、「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求から最上位の「自己実現欲求」まで、5つの階層をなしてピラミッド型に発達していくとする理論です。

選択肢3. R.J.Havighurstによる発達課題

人間が健全な発達を遂げるために、幼児期から老年期までを6段階に分類し、各発達段階で達成すべき具体的な課題を示した理論です。

選択肢4. J.W.Atkinsonの達成動機づけ理論

成功を収めたいという欲求と、失敗を避けたいという恐怖のバランスによって、選択する課題の難易度(成功確率)が変動することを数式的に示した理論です。

選択肢5. E.L.DeciとR.M.Ryanの自己決定理論

人間の動機づけを、自律性の度合い(自己決定の度合い)に応じて「内発的動機づけ」から「外発的動機づけ」、そして「無動機づけ」までの連続体として捉える理論です。

まとめ

動機づけに関する理論は、教育心理分野や学習心理分野において毎年のように形を変えて出題される最重要項目です。 

単に名前を覚えるだけでなく、核となるキーワードと提唱者をセットで瞬時に紐付けられるように整理しておきましょう。

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