公認心理師 過去問
第9回(2026年)
問136 (制度実務 問33)

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問題

公認心理師試験 第9回(2026年) 問136(制度実務 問33) (訂正依頼・報告はこちら)

ある研究で自尊心について測定しようと考えた。「自己」「他者」という2つの概念と、「良い」「悪い」という2つの属性を取り上げ、コンピュータ画面の上側左に「自己または良い」、上側右に「他者または悪い」と呈示した。参加者には、画面中央に呈示された刺激語が、「自己」または「良い」に当てはまるなら左のキーを、「他者」または「悪い」に当てはまるなら右のキーをできるだけ速く押すことを求めた。さらに、「自己」または「悪い」、「他者」または「良い」でも同様の反応を求めた。これらの課題の反応時間の差を分析した。
この手法の名称として、正しいものを1つ選べ。
  • SD法
  • リッカート法
  • 潜在連合テスト
  • マグニチュード推定法
  • リーディングスパンテスト

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この過去問の解説 (3件)

01

正しい選択肢は、「潜在連合テスト」です。

選択肢1. SD法

SD法は、ある対象について、「明るい-暗い」「好き-嫌い」「強い-弱い」のような反対の意味をもつ言葉の間で評価してもらう方法です。
印象やイメージを調べるときに使われます。

選択肢2. リッカート法

リッカート法は、「とてもそう思う」「ややそう思う」「どちらともいえない」などの段階で答えてもらう方法です。
アンケート調査でよく使われます。

選択肢3. 潜在連合テスト

正解です。

潜在連合テストは、英語ではIATと呼ばれることがあります。
「自己」と「良い」を同じキーで反応する場合と、「自己」と「悪い」を同じキーで反応する場合を比べ、どちらが速く反応できるかを調べます。

たとえば、「自己」と「良い」の組み合わせに速く反応できる場合、その人の中で自己と良い評価が結びつきやすいと考えます。
このように、本人がはっきり言葉で答えなくても、反応時間の差から心の中の結びつきを推測する点が特徴です。

選択肢4. マグニチュード推定法

マグニチュード推定法は、刺激の強さを数値で表してもらう方法です。
たとえば、ある音の大きさや痛みの強さを、基準と比べて数字で答えるような方法です。

選択肢5. リーディングスパンテスト

リーディングスパンテストは、文章を読みながら、同時に単語などを覚えておく力を調べる検査です。
主にワーキングメモリを測るために使われます。

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02

心理学的アセスメント技法に関する出題です。

 

選択肢1. SD法

イメージ評価などでよく利用されている測定方法(意味差尺度)として知られます。主に企業イメージなどで用いられ、コンセプトに対し、「明るいー暗い」「陽気なー陰気な」など、対義修飾語を両端に配置し、回答者にどちらに当てはまるかを多段階で回答してもらう測定法です。問題文のような構図は取らないため非該当です。

選択肢2. リッカート法

「とてもそう思うーそう思うーそう思わないー全く思わない」のように、「はい」か「いいえ」を多段階で回答するよう求めます。

段階的な選択肢を設けることで、回答者がどの程度同意するかを測定することに秀でている手法です。

選択肢3. 潜在連合テスト

人は頭の中で強く結びついている概念同士を分類する時の方が、反応が速くなる」というメカニズムを利用し、この「反応速度の差」から、無意識に抱いている好悪やステレオタイプを測定します。

そのため、できるだけ速く左右キーを用いつつ、反応時間の差から人の潜在的態度を測るものとして、こちらが該当します。

選択肢4. マグニチュード推定法

「1~10の段階でどのくらいの程度困っているか」のように、刺激の強さを数値で表す測定法です。

選択肢5. リーディングスパンテスト

ワーキングメモリーの機能を測る測定法です。具体的には「おいしいが食べられる店です」のような文章を画面に表示し、被検査者はその一文を読み上げつつ、下線部の単語(この文では「肉」)を記憶する。文の数は2文から5文まで増え、終了後に下線部の単語だけを最初から順に答えるような検査です。

まとめ

これらは直接見えない心理的構成概念を測る手法です。

問題文が長く、理解するまでに時間がかかる設問ですが、「何をはかりたいのか」を捉えることが第一歩です。

手法を完璧に暗記するよりも、キーワードと大枠を知ることが得点に繋がります。

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03

「自己」「他者」と「良い・悪い」の連合強度を反応時間で測定する手法の名称を問う問題です。

(分野:心理状態の観察及び結果の分析)
正答は「潜在連合テスト」です。

選択肢1. SD法

「良い—悪い」などの対となる形容詞対の間で概念の印象を評定する評定尺度法です。反応時間ではなく評定値を用いる点、また意識的・顕在的な態度測定である点で潜在連合テストとは異なります。

選択肢2. リッカート法

「まったくそう思わない〜非常にそう思う」のような段階評定で顕在的態度(自分で意識できる態度)を測定する自己報告式の尺度法です。

選択肢3. 潜在連合テスト

概念間の連合強度を反応時間の差で測定します。「自己×良い」が強く結びついている人は、その組み合わせのキー押しが速くなり、逆の組み合わせでは遅くなります。この反応時間の差(Dスコア)が自尊心や偏見などの潜在的態度の指標となります。「潜在的」とは、本人が意識・言語化しにくい自動的な認知処理を指します。

選択肢4. マグニチュード推定法

精神物理学的手法で、刺激の強さを数値で直接評定させます。感覚量と物理量の比例関係(べき法則)を測定するものであり、態度や自尊心の測定とは全く異なる領域の手法です。

選択肢5. リーディングスパンテスト

ワーキングメモリの容量を測定する課題です。文を読みながら指定語を記憶するという二重課題であり、認知資源・記憶研究の文脈で使われます。

まとめ

本問のポイントは「反応時間の差」「潜在的(無意識的)態度の測定」「コンピュータ上での概念カテゴリと属性の組み合わせ課題」の3点です。潜在連合テストは顕在的自尊心(ローゼンバーグ尺度等)と対比して出題されることが多く、「顕在=自己報告・意識的」「潜在=反応時間・自動的」の軸で整理しておくと類似問題にも応用できます。

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