公認心理師 過去問
第9回(2026年)
問142 (事例検討 問6)
問題文
21歳の女性A、大学生。Aは、昔から友人に裏切られることが多く、関係が長続きしないという主訴で学生相談室に通っている。Aによると、大学入学後、所属するサークルで出会った先輩Bに毎日のように相談していた。Aは、「Bさんは私のことを分かってくれる最高の先輩だ」と慕っていた。しかし、ある回の面接の前日、深夜にBに電話をしたところ、「時間が遅いから今は話せない」と断られたという。Aは面接室で、「Bさんは最低の人間です」と泣きながら訴え、強い憤りを示した。
この事例から読み取れるAの防衛機制として、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第9回(2026年) 問142(事例検討 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
21歳の女性A、大学生。Aは、昔から友人に裏切られることが多く、関係が長続きしないという主訴で学生相談室に通っている。Aによると、大学入学後、所属するサークルで出会った先輩Bに毎日のように相談していた。Aは、「Bさんは私のことを分かってくれる最高の先輩だ」と慕っていた。しかし、ある回の面接の前日、深夜にBに電話をしたところ、「時間が遅いから今は話せない」と断られたという。Aは面接室で、「Bさんは最低の人間です」と泣きながら訴え、強い憤りを示した。
この事例から読み取れるAの防衛機制として、最も適切なものを1つ選べ。
この事例から読み取れるAの防衛機制として、最も適切なものを1つ選べ。
- 退行
- 否認
- 分裂
- 抑圧
- 反動形成
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この過去問の解説 (1件)
01
正しい選択肢は、「分裂」です。
Aは、先輩Bを「私のことを分かってくれる最高の先輩」と強く理想化していました。
しかし、深夜の電話を断られたことで、今度は「最低の人間」と強く否定しています。
退行は、強い不安やストレスを受けたときに、年齢に比べて幼い行動に戻ることです。
たとえば、大人が子どものように甘えたり、すねたりするような場合です。
Aは感情的に泣いていますが、問題の中心は幼い行動に戻ることではなく、Bへの評価が極端に変わったことです。
否認は、つらい現実や受け入れがたい事実を、認めないようにすることです。
たとえば、明らかな失敗や病気を「そんなことはない」と受け入れない場合です。
Aは、Bに電話を断られた事実をなかったことにしているわけではありません。
むしろ、その出来事をきっかけにBを強く悪く評価しています。
正解です。
分裂は、相手や物事を、良いか悪いかのどちらかに極端に分けて考える防衛機制です。
「少し良いところも悪いところもある」といった中間の見方が難しくなります。
Aは、Bを最初は「最高の先輩」と見ていました。
しかし、深夜の電話を断られただけで、「最低の人間」と強く否定しています。
このように、相手への評価が理想化からこき下ろしへ大きく変わっているため、分裂が最も適切です。
抑圧は、つらい記憶や感情を無意識の中に押し込め、意識しないようにすることです。
AはBへの怒りや悲しみを意識しており、面接室で泣きながら訴えています。
そのため、感情を無意識に押し込めている抑圧とは異なります。
反動形成は、本当の気持ちとは反対の態度や行動をとることです。
たとえば、本当は相手に怒っているのに、必要以上に優しく接するような場合です。
AはBへの怒りをそのまま表しています。
反対の態度をとっているわけではないため、反動形成ではありません。
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